「ゲームを殺すな」法案、カリフォルニア州下院を通過——サービス終了後も遊べる権利が前進

「ゲームを殺すな」法案、カリフォルニア州下院を通過——サービス終了後も遊べる権利が前進

ビデオゲームのサービス終了後もプレイヤーが遊び続けられる権利を守ろうとする「Stop Killing Games(ゲームを殺すな)」運動が、大きな節目を迎えた。カリフォルニア州下院議会は現地時間5月27日、法案「AB 1921(Protect Our Games Act / ゲーム保護法案)」を賛成43票・反対16票で可決した。次のステップは州上院での審議となる。

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法案「AB 1921」が求めること

今回通過した「AB 1921」は、デジタルゲーム事業者に対してゲームの公式サービス終了後もプレイ可能な環境を維持するか、それが不可能であれば購入者へ返金することを義務付ける内容だ。カリフォルニア州議員のChris Ward氏が提出し、SKGが起草に関わったとRock Paper Shotgunが報じている。

法案の主な要件をまとめると次のとおりだ。

  • 対象は2027年1月1日以降に発売・再販されるデジタルゲーム
  • サービス終了の60日前までに告知する義務
  • 代替バージョン提供またはパッチ・アップデートを通じてプレイ継続できる環境の整備
  • 上記が不可能な場合は購入者への返金義務
  • サービス終了後に通常利用ができなくなった場合、事業者による販売・貸与・配布の継続を禁止

なお、サブスクリプション形式でアクセスを提供するサービス、無料配布ゲーム、もともとオフラインで永続的にプレイできるゲームは対象外となっている。

「Stop Killing Games」運動とは何か

「Stop Killing Games」は、オンラインゲームの消費者保護を訴える国際的な草の根運動だ。サービス終了と同時にゲーム自体が完全に遊べなくなるビジネスモデルに異議を唱え、ゲームを”永続的に機能させる”仕組みを法律で義務付けることを求めてきた。欧州でも署名活動が行われるなど、ゲームファンの間で広く支持を集めている。

SKGはRedditにて今回の下院通過を「大きな一歩」と表現しながらも、「この法案が停滞するか進展するかは上院にかかっている」として、支援者に上院議員への働きかけを呼びかけている。

カリフォルニア州が舞台である意味

約4,000万人の人口を抱えるカリフォルニア州は、Electronic ArtsやActivision Blizzardといった大手ゲーム会社の本拠地でもある。仮に法案が成立すれば、同州に拠点を置く企業を通じて業界全体に波及的な影響をもたらす可能性がある。

議会での投票傾向をみると、主に民主党議員が法案を支持し、共和党議員は2名の賛成票を除いて反対票を投じたという。賛成43・反対16という票差は過半数を十分に超えており、下院での支持は比較的安定していたといえそうだ。

上院審議が最大の山場

法案が成立するには、上院での可決後にカリフォルニア州知事のもとへ送付され、知事が署名する必要がある。知事が拒否権を行使すれば廃案となるため、下院通過はあくまでプロセスの一段階にすぎない。

サービス終了後に遊べなくなるゲームの問題はプレイヤーの間で長く議論されてきたテーマだ。法的な枠組みとしてどこまで実効性を持たせられるか——カリフォルニア州の動向は世界のゲーム業界が注目している。

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