2026年5月1日、ゲームクリエイターのalwei氏(@aizen76)がX(旧Twitter)に投稿した一言が、ゲームファンの間で大きな話題を呼んでいる。バンダイナムコエンターテインメントのオンラインRPG『ブループロトコル』がサービス終了した直後のことだ。
「もう少し変わったと思う」——開発者が惜しむ”if”の世界線
alwei氏は5月1日、Xへの投稿でこう述べた。
本当に残念ですが、ブルプロが成功していれば日本のアニメ調ゲームももう少し変わったと思います。
同氏はさらに、『ブループロトコル』と同じバンダイナムコエンターテインメント(BNE)発のアニメ調アクションRPG『スカーレットネクサス』を紹介。「同時期に発表されて先に発売した作品で、自分も一開発者として携わっている」と述べ、「完全な買い切りゲームなのでぜひ」と呼びかけた。
alwei氏の発言は、「日本のアニメ調ゲームの未来を変えうる一作が失われた」という惜別の思いから来るものとみられ、開発側の視点ならではの重みある言葉として多くのユーザーの目に留まった。
「爆死」の理由は? ユーザーが分析する失敗の本質
この投稿をきっかけに、Xではブループロトコルが「なぜ失敗したのか」という議論が活発化した。
ユーザーの@guddendeath氏は「情報公開が早すぎて、引き伸ばしに引き伸ばし続け、みんなが飽きて忘れた頃に中身がないものをお出しした」と指摘。実際、ブループロトコルは2019年の発表から正式サービス開始まで約4年を要しており、その間に期待値と実態のギャップが広がっていったと見る声は多い。
クリエイターのクロウス氏(@crowss_tkl)は、より核心を突くコメントを残している。
アレは……うん、アニメ調がどうというより単純に遊びのコア部分がダメだったっていうオチでした…見た目は良かったけど、ゲームデザイン部分があまりに使い古された形式で変化に乏しく、サイド系もやらされてる感が強かった。貴重なブルーオーシャンを溝に捨てた挙句市場壊していった感じでしたね
また@nezetto氏は「グラフィック以外の全てが10年前のネトゲ。今時あの形式のガチャがまかり通るわけがない」と端的にまとめており、ビジュアルと中身のギャップが致命的だったという見方で多くの意見が一致しているようだ。
「アニメ調が問題ではない」——資本家の誤読を懸念する声も
議論の中で特に目立ったのが、「失敗の原因がアニメ調のビジュアルにあると誤解されることへの懸念」だ。あるユーザーは「失敗の要因がアニメ調である事ではないのに、資本家達にはアニメ調だからダメとして処理されたのはおかしい」と指摘。ゲームの面白さとは無関係な要素が原因として記録されてしまうことへの疑問を呈した。
実際、アニメ調ゲームのビジュアル技術自体は近年大きく進歩している。アークシステムワークスの『ギルティギアストライヴ』やCygamesの『ウマ娘 プリティーダービー』などは、いわゆるセルルック・シェーダー技術を極限まで高めた作品として国内外で高い評価を受けている。別のユーザーも「日本製セルライクシェーダのヒット作はあるが、大手メーカーにはあまり普及していない印象がある」と述べており、技術力ではなくゲームデザインの問題だったとする見方が多い。
「もったいない」でも語られる、ブルプロが持っていたもの

批判的な声の一方で、「グラフィックとアニメ調の表現力は今でも最高峰レベルだった」という評価も根強い。前述のalwei氏の発言が多くの共感を集めたのも、「あのビジュアルクオリティを持つ日本製MMOがもし成功していれば」という惜別の感情に多くのゲーマーが共鳴したからとも言えるだろう。
コメントの中には「コナミが発表した『レヴ・ノワール』に注目している」という声もあり、アニメ調MMO・オンラインRPGの需要がなくなったわけではなく、「正しく作られた作品への期待」は続いていることが伺える。
「ゲームとして面白いか」が全て——改めて問われる開発の本質
今回の議論を通じて浮かび上がったのは、「見た目の良さとゲームとしての面白さは別物」という、ある意味で当たり前の事実だ。「ゲームのコア部分がダメだった」「ゲームデザインの根本がおかしかった」という言葉が開発関係者・ユーザー双方から出ていることは、業界全体への問いかけとも受け取れる。
アニメ調表現という日本が得意としてきたビジュアル言語を、どれだけ優れたゲームデザインと掛け合わせられるか——ブループロトコルのサービス終了は、その課題を改めて浮き彫りにした出来事として記憶されそうだ。

