名越スタジオの公式サイトが閲覧不能に――『Gang of Dragon』の行方はどうなるのか

名越スタジオの公式サイトが閲覧不能に――『Gang of Dragon』の行方はどうなるのか

『龍が如く』シリーズの生みの親として知られる名越稔洋氏が率いる「名越スタジオ(Nagoshi Studio)」の公式ウェブサイトが、2026年5月13日時点で閲覧不能な状態になっていることが確認された。アクセスすると「DNS_PROBE_FINISHED_NXDOMAIN」というDNSエラーが表示され、ドメイン自体が正常に解決されていない状況だ。

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YouTubeチャンネル消滅に続く、また一つのシグナル

YouTubeチャンネル消滅に続く、また一つのシグナル

名越スタジオを巡っては、ここ数カ月で不穏な動きが相次いでいた。まずYouTubeチャンネルが突如として削除され(その後一時的に復活したとも伝えられていた)、そして今度は公式サイトまでもが閲覧不能に。スタジオとしての対外的な窓口が次々と失われつつある状況だ。また、名越氏本人のSNSアカウントも2025年1月以降ほぼ更新が止まっているとも指摘されており、スタジオ全体としての情報発信がほぼ途絶えた形になっている。

出資元NetEaseによる資金提供停止が引き金に

出資元NetEaseによる資金提供停止が引き金に

事態の大きな転換点となったのは、今年3月にBloombergが報じた一報だ。出資元である中国ゲーム大手のNetEaseが、2026年5月をもって名越スタジオへの資金提供を停止することが明らかになった。NetEaseはBloombergの取材に対し、資金提供停止の事実を認めている。

名越スタジオは2021年に設立されて以降、初タイトルの発表まで約3年を要した。2024年12月には開発中の新作『Gang of Dragon』を発表。韓国の人気俳優マ・ドンソク氏をモデルにしたキャラクター「シン・ジソン」を主人公に据え、東京・新宿を舞台としたアクション・アドベンチャーとして開発中であることが公開され、注目を集めた。しかし同作には多くのカットシーンが含まれ、著名俳優の起用も伴うなど、開発規模の大きさが伺える内容でもあった。資金提供停止の報道後は、スタジオの存続自体を危ぶむ声が広がっていた。

「追加で70億円を要求して切られた」との憶測も

「追加で70億円を要求して切られた」との憶測も

ネット上では、「追加の開発費として70億円規模の要求を行った結果、NetEaseに切られた」という情報が広まっており、これまでの投資額と合わせると総額80億円超が投じられたとする試算も出回っている。ただし、こうした具体的な数字はあくまで未確認情報であり、公式からの正式なアナウンスは現時点では行われていない。

仮に報道や憶測が事実に近い場合、完成の目処が立たないままプロジェクトが凍結ないし終息するシナリオも現実味を帯びてくる。他のパブリッシャーによる救済・引き継ぎの可能性を期待する声もあるが、ここまで資金が投じられた状態での第三者による引き受けは容易ではないとの見方も根強い。

SNSではさまざまな反応が交錯

SNSではさまざまな反応が交錯

今回の公式サイト閲覧不能を受け、SNSや掲示板では多くのコメントが寄せられている。マ・ドンソク氏の起用を楽しみにしていたゲームファンからは落胆の声が上がる一方、「チャイナリスクを甘く見た結果」「独立クリエイターが大型タイトルを完成させるハードルの高さを改めて感じる」といった冷静な分析も見られる。また、かつてセガから独立した稲船敬二氏(「ブレス オブ ファイア」「ロックマン」シリーズなどで知られる)が独立後に苦境に立たされた事例と重ねて語るユーザーも多く、「独立した有名クリエイターで成功しているのは小島秀夫氏くらいでは」との声も目立った。

名越スタジオとGang of Dragonの今後

名越スタジオとGang of Dragonの今後

現時点において、名越スタジオからの公式な声明は出ていない。公式サイトの閉鎖がDNS更新の失効によるものなのか、意図的なものなのかも不明だ。ただし、YouTubeチャンネルの削除・復活・そして公式サイトの閲覧不能という一連の流れは、スタジオの運営が正常な状態にないことを強く示唆しているとも言えるだろう。

『Gang of Dragon』が日の目を見ることができるのかどうか。ゲームファンの間では続報を待つ空気が続いている。今後、スタジオ側あるいは関係者からの正式なアナウンスが出ることを期待したい。

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